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2015-10-14 色々な実験
キャノンが精神的ストレス刺激の及ぼす影響について実験したのに対して、ハンス・セリエは精神のみならず、「身体的ストレス刺激」の及ぼす影響についても実験しました。関連記事⇒『ブログ:ストレッサー(ストレス刺激)とストレス(ストレス反応)』そしてセリエは、ストレス理論を医学の領域にまで発展させて「ストレス」という言葉が広く用いられるきっかけを作った人物とされています。セリエは偶然がきっかけでストレス理論...

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2015-10-07 色々な実験
西洋医学では心と体を分離して考える心身二元論を基礎において発展してきましたが、ウォルター・ブラッドフォード・キャノンは精神的な変化が身体の変化を引き起こすことを発見しました。キャノンの実験キャノンは檻に入れられている猫の前で犬を吠えさせると、猫は非常に興奮して瞳孔が拡大し、呼吸と脈拍数は増加、血圧は上昇、発汗は著しく、皮膚と内臓の血管は収縮する一方、逆に脳と筋肉の血管は拡大し、胃腸の機能が低下する...

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セリエによるストレス学の確立

キャノンが精神的ストレス刺激の及ぼす影響について実験したのに対して、ハンス・セリエは精神のみならず、「身体的ストレス刺激」の及ぼす影響についても実験しました。
関連記事⇒『ブログ:ストレッサー(ストレス刺激)とストレス(ストレス反応)

そしてセリエは、ストレス理論を医学の領域にまで発展させて「ストレス」という言葉が広く用いられるきっかけを作った人物とされています。

セリエは偶然がきっかけでストレス理論を確立したと言われており、その偶然を作り出した実験は下記のような内容です。


セリエの実験


セリエは当初、新しい性ホルモンを見つけるため卵巣の抽出物をラットに注射していました。すると、注射されたラットの胸腺は萎縮し、副腎は肥大し、胃には出血性潰瘍ができることが判明しました。

そしてセリエは、これが新しい性ホルモンによる徴候なのではないかと期待を膨らませ、それを確かめるため卵巣抽出物以外の溶液(胎盤や脾臓の臓器や、ホルマリンなどの毒物など)の注射も試みました。

するとセリエの予想に反して、卵巣抽出物以外の溶液でも、『胸腺萎縮』『副腎肥大』『胃の出血性潰瘍』が出現してしまい、これらが性ホルモンにだけに関与した徴候でないことが判明したため、落胆しました。

しかし、セリエは落胆するだけで実験を終わりにせず、騒音、寒冷、放射線、バイ菌、栄養障害、ドラムの回転などによる強制労作、恐怖等のあらゆるストレス刺激を与え続けてみました。

すると、これら様々なストレス刺激に対して、『胸腺萎縮』『副腎肥大』『胃の出血性潰瘍』という3つの共通した症状が、どのストレス刺激を加えた場合でも出現することが分かりました。


実験による反響


この実験からセリエは「生体に害をなすストレス刺激が加わると、どんなストレス刺激かには関係なく、共通した3徴候が起こる」と結論付け、1936年に科学雑誌ネイチャー(Nature)に発表しました。

一つの病気は一つの原因で起きるという「一疾患一病因論」の概念に支配されていた当時の医学界において、セリエの発表した、原因は異なっても「からだ」に侵襲を加えるものはすべて3徴候という一つの病気を起こす、すなわち「一疾患多原論」の考えは、大きな衝撃を与えることになりました。

そして現在では、この3徴候に「性腺機能障害」を加え、4徴候として理解されています。

関連記事⇒『ブログ:ストレスの4兆候


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ストレスによる「闘争と逃走」

西洋医学では心と体を分離して考える心身二元論を基礎において発展してきましたが、ウォルター・ブラッドフォード・キャノンは精神的な変化が身体の変化を引き起こすことを発見しました。

キャノンの実験


キャノンは檻に入れられている猫の前で犬を吠えさせると、猫は非常に興奮して瞳孔が拡大し、呼吸と脈拍数は増加、血圧は上昇、発汗は著しく、皮膚と内臓の血管は収縮する一方、逆に脳と筋肉の血管は拡大し、胃腸の機能が低下することなどを観察しました。

そして、同時に大量のアドレナリンやノルアドレナリンが分泌されていることも確認しました。


キャノンの闘争と逃走反応


この様に、動物が外敵に遭遇するなどの非常に強力なストレス刺激を受けた際に生じる、自らの生命を守るための原始的な自己防衛本能としての現象は『キャノンの闘争・逃走反応』と呼ばれています。

また「キャノンの闘争・逃走反応」は自身を守るために、「敵が弱そうであれば攻撃し、強そうであれば逃亡する」といった行動のみならず、寒冷・出血・酸素欠乏などの緊急状態に陥った時にも同様の反応が起こるため、『緊急反応』とも呼ばれています。

私たち人間も、緊急事態に対して単に行動を起こすと同時に、交感神経や副腎髄質の機能が高まり、ノルアドレナリンやアドレナリンが放出されます。

そして、放出されたノルアドレナリンやアドレナリンは緊急事態に反応するために消化管機能を維持する血流を犠牲にして、筋肉や脳へ多量の血流を送ります。

これにより、瞳孔が開いて相手をよく見、そして脳細胞を最大限に稼働させることで自分の置かれている状況を判断し、どの様な行動をとるか決めることが可能となります。

また、皮膚や内臓の血管を収縮させる半面、筋肉内の血管を拡大することで、相手と戦うにしろ逃げるにしろ必要となる強力な筋力が発揮できるようになります。
※手のひらや足の裏の発汗は、しっかりと物をつかんだり、走ったりする際に滑らないようにする作用があるり、これも闘争や逃走の際に有利に働きます


キャノンの実験の反響


この実験は猫を極限状態に置いたものですが、この様な原始的な反応は猫に限らず、犬や猿や人でも起こるため、現代においてもキャノンの研究は高く評価されています。

そして、この「キャノンの闘争・逃走反応」は、生体が非常事態に直面するといったストレス刺激に対して生態を危機から防衛するという目的にかなったポジティブなストレス反応であると考えられています。

※ちなみに、キャノンの実験で猫に起こしたストレス刺激は、分類でいうと『身体的ストレス刺激』ではなく『精神的ストレス刺激』に該当します。
関連記事⇒『ブログ:ストレッサー(ストレス刺激)とストレス(ストレス反応)

余談


このように本来のストレス反応は「適応反応」ですが、ストレスがさらに強い時や、ストレスから逃避出来ない場合には、交感神経ではなく副交感神経の機能が相対的に強くなって、ノルアドレナリンやアドレナリンの放出が減少するために血圧が低下し、顔面が蒼白になるとされています。
さらには消化液の分泌が増大し、胃腸の運動が亢進することで、腹痛が生じる場合もあるとされています。


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