EBPTのカテゴリ記事一覧

理学・作業療法士への情報収集発信、リンク先サイト《筋骨格系理学療法の世界》の補完を目的としたブログです。

カテゴリ:EBPT

EBPTのカテゴリ記事一覧。理学・作業療法士への情報収集発信、リンク先サイト《筋骨格系理学療法の世界》の補完を目的としたブログです。
No Image

2010-06-06 EBPT
実際の臨床でも、触診だけに頼らず、様々なことを統合して考える必要があるわけですが、今回は、マニュアルセラピーだけで著効を示した分かり易い症例がいたので(症例とかは挙げるの初めてですが)紹介します。自宅の庭先で尻もちをついてしまい、痛みのため動けなくなったため当院へ搬送されてきた80代女性患者さんについてです。画像所見では異常は認められませんでしたが、右臀部の痛みが強すぎて座位すらとれず、一人暮らし...

記事を読む

No Image

2010-06-05 EBPT
「エビデンスに基づく整形外科徒手検査法」という書籍を紹介します。内容としては、色々整形外科徒手的検査法の信頼性や診断学的有用性が書かれてあります。ただ、そこに示されている様々な数値の解釈は自分でする必要があるので、Κ係数や感度・特異度・ゆう度比などなどを理解していないとピンときません(第一章にそれぞれの説明が一応書かれてあります)。例えば「SLRテストによる椎間板ヘルニアの鑑別」の感度はどのくらい...

記事を読む

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
 カテゴリ
 タグ
None
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

エビデンスに基づく整形外科徒手検査法 おまけ

  •  投稿日:2010-06-06
  •  カテゴリ:EBPT
実際の臨床でも、触診だけに頼らず、様々なことを統合して考える必要があるわけですが、

今回は、マニュアルセラピーだけで著効を示した分かり易い症例がいたので(症例とかは挙げるの初めてですが)紹介します。

自宅の庭先で尻もちをついてしまい、痛みのため動けなくなったため当院へ搬送されてきた80代女性患者さんについてです。

画像所見では異常は認められませんでしたが、右臀部の痛みが強すぎて座位すらとれず、一人暮らしだったため入院となりました。

しかし、2週間経っても、改善が認められないということで「これ以上寝ていたら廃用が進んでしまうので、出来る範囲で良いので筋トレしろ」みたいな指示がリハ科へ届き担当することになりました。その際は、10分程度の座位が限界なくらい右臀部の鈍痛が酷く、立位も右下肢荷重を避ける様な姿勢でした(歩行は痛みのため困難)。

まずは、受傷機転や疼痛部位から単純に右側の仙腸関節がハイパーorハイポになっている可能性を考えました。

腹臥位はとれなかったため、側臥位で仙骨の位置テストをしましたがあまり左右差は無い様子でした。

では、問題があるとすれば腸骨側かなぁということで仙腸関節の動的触診やジョイントプレイテストを施行するも全てのテストが一致せずアプローチをするにあたっての確証が持てませんでした。


再度、受傷機転や代償姿勢を考えると、

①尻もちをつた時腸骨で起こりやすいことといえば後方回旋なので後方回旋偏位(つまり前方回旋出来ない)の可能性

②右下肢へ荷重できない→荷重された際は寛骨臼と仙骨に加わる重力の位置関係から腸骨は後方回旋しなければいけないのに後方回旋偏位しているからこれ以上後方回旋出来ない→なので荷重により更に後方回線方向へストレスが加わり疼痛出現するのでは

などと考えました。

しかし、単なる推論であって確実に後方回旋偏位と断定は出来ていません。

ただ、ある程度の確証はあるということで、「少しだけ」前方回旋方向へ腸骨を可動させてみました。

すると「なんかジワーっと効いてる感じ」とのコメントあり。この「少しだけ」というのはグレード2+α程度のソフトな力で、自分の推論が正しいかを判断するだけで「試験的治療」とも言われたりもします。

ここで、「後方回旋偏位確定」としたいところですが、個人的には「効いてる感じ」といったコメントはハイポなケース以外でも起こりうるもだと思うので確定するのは危険と判断しました。
例えば、中位頚椎がハイパーで痛みを訴えている人が「こうすると効くんですよ~」とグーっと首をストレッチして見せてくれるのは良いのですが、その後益々不調を訴えるみたいな・・・・・・

なので、すぐにモビライへ移らずに、一旦座位・立位をとってもらい痛みが楽になったかを確認。幸いその方には楽になったとおっしゃって頂き、立位姿勢も客観的にみて若干右側へ荷重できるようになっていました。

そこで、左側臥位にて右側仙腸関節に愛護的に数回マッスルエナジーを施行して腸骨前方回旋方向への可動性を少し引き出す程度にとどめて、その日は様子を見ました。

翌日、「昨日のリハ後症状が悪化したりしなかったか」を尋ねると「今までより楽だった」とのこと。ここで「リハの時は良い気がしたが、その後は悪化した」では再度考察しなければならないのですが、大丈夫そうなので改めて可動性テストの後、積極的なモビライを施行・・・・


結局日に日に疼痛の改善が認められたため、4日目にはセルフモビライゼーションを指導してベッドサイドで自分でも疼痛をコントロールしてもらうようお願いして、最終的にはリハ開始後1週間半で退院されました。

ここまで、スムーズに骨盤のマニュアルセラピー単独で上手くいくことは稀かもしれませんが、マニュアルセラピーの可能性を感じられる良い症例でした。


そして、手技を施行する際には、十分な評価・再評価を繰り返す必要があると思います。例えば、安易に手技を試行してしまった結果、評価の時点でハイパーとハイポを間違えていると、治療のつもりが一転して患者を壊してしまうというリスクもあると思います。


また、海外では年齢とともに仙腸関節の骨癒合率は高くなり、その率は性別によっても差があるとの報告があります。
パーセンテージに違いはあれど、高齢な男性ほど癒合率は高いという報告が多いようです。

この情報から

例えば「高齢の男性で右臀部に疼痛があった際に右仙腸関節の問題を疑ってジョイントプレイをした結果非常に硬かった=モビライを施行する」と単純に考えてはいけないな(癒合しているならば硬くて当然なわけですから)といったリスク管理の考えも出来るのではと思います。


※ここで言うマニュアルセラピーはAKA-Hを含んでいません(コンセプトが違うので)
スポンサーサイト
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

エビデンスに基づく整形外科徒手検査法

  •  投稿日:2010-06-05
  •  カテゴリ:EBPT
「エビデンスに基づく整形外科徒手検査法」という書籍を紹介します。



内容としては、色々整形外科徒手的検査法の信頼性や診断学的有用性が書かれてあります。

ただ、そこに示されている様々な数値の解釈は自分でする必要があるので、Κ係数や感度・特異度・ゆう度比などなどを理解していないとピンときません(第一章にそれぞれの説明が一応書かれてあります)。



例えば「SLRテストによる椎間板ヘルニアの鑑別」の感度はどのくらいなのか?

これに関しては15編の研究結果が数値でズラッと並ぶ+15編の研究をまとめた推定値が記されているといった感じです。



あるいは、ゴニオメーターによるROMテストの検者間・検者内信頼性なども上記同様にいくつかの研究結果がズラッと載っています。



そして、この本で面白いのはマニュアルセラピーで用いる脊柱の分節テストなども記されている点です。

著者がアメリカ人とのことで不安定性テストなんかは「こういう方法もあるんんだな~」と思いました。



マッケンジー法の信頼性と称した研究もいくつかあって興味深いです。

例えば、「マッケンジー法を習得していない複数のセラピストと学生が、1検者により行われた検査のビデオを見て、ビデオを見たセラピストと学生の全ては、患者の動きから症状の変化を予想するように指示された。その際の検者間信頼性は・・・・」などです。



以前学んだ骨盤の研修会の内容に関しても静的触診・動的触診・疼痛誘発テストについていくつか載っていて色々と考えさせられました。


マニュアルセラピーに興味のある方は是非読んでみて下さい♪



脊柱のマニュアルセラピーでは過少運動性のある分節は動きを良くしあげて、不安定性のある分節は安定性を高めていって云々・・・・という話がよく出てきます。

言うのは簡単ですが、上記のアプローチするためには分節の評価が必要不可欠な訳で、理屈は分かっても評価の精度が上がってからでなければ使えないということになります。

例えば、評価の精度が不十分なうちにマニュアルセラピーを施行しようとすると、過少運動性だと誤って一分節隣の不安定性のある分節に「動きを出すようなアプローチ」をしてしまい悪化させてしまうというケースもあるのではと思います。

あるいは、正常な?一般的な?分節の動きがある程度分かっていなければ、「AよりBの分節の動きが少ない」という情報が得られても、これが「Bが過少運動性なのか」「Aが不安定性なのか」が分かりません・・・(明らか過ぎるものは分かりますが・・)

なので問診・視診・自動運動テストなどを総合しながら、更に触診技術をしっかり磨いていかなければ手技は使えないということになりますが、その分習得し甲斐がある奥深いものだと思います。

そして、触診は練習や経験を積めば積むほど分かってきますし、評価が出来るようになればなるほど、それは即ち治療効果に反映されると思います。

他動運動テストに関して、始めは「分節の動きって言われても全然分からない」から「あ~ 確かに動いてるな。でも何処が過少でとかまで分かるものなの?」から「確かにココはココに比べて動きが大きいかも」という形で少しずつ分かっていき、そこから先は「セラピスト同士で練習する」であったり「コツコツ評価を怠らない」であったりで精度が少しずつでも上がると思いますし、更に最終的には「センス」も問われるのではと思います。

脱線しましたが、この本を読んで個人的に解釈して思うことは、やはり これらのテストを組み合わせることも重要ですが、この情報だけに頼るだけでなく更にこれ以外の情報も複合してクリニカルリーズニングをしていかなければ、マニュアルセラピーの結果は出ないということだと思います。


※ここで言うマニュアルセラピーはAKA-Hを含んでいません(AKA-Hも触診は大切ですが・・)
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
Copyright © 理学療法士カースケのブログ All Rights Reserved.

テキストや画像等すべての転載転用販売を固く禁じます

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。